相建エンジニアリング

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要領書

プレストネット工法施工要領書

1 準備工

  1. 1.現地斜面の状況を確認する。
  2. 2.主測線の位置、対策範囲、高さ、湧水の有無、進入路、資機材の置場、仮設備(モルール等)との関係を確認する。

2 ロックボルト割付

  1. 1.平面図又は展開図に基づきロックボルトの割付(位置出し)を行う。
  2. 2.ロックボルトの基本配置間隔を重視する。立木や転石等があり、ロックボルトが打設不可能を場合は、最大50cmまで間隔を広けることが可能であるが、3スパンにおいて所定の間隔となるように戻すこととする。

3 鉄筋挿入工

  1. 1.割付された削孔箇所の法面上部から順次削孔する。
  2. 2.削孔は、法面に対して垂直な角度に削孔し、同時に所定の位置まで、削孔する。
    削孔方法はエアー削孔とします。削孔中はスライムを十分排出し、所定の開孔長まで削孔する。
  3. 3.削孔完了後、孔内をエアーにて十分に清掃しスライム等を完全に除去する。
  4. 4.鉄筋(ロックボルト)を削孔に挿入する。
  5. 5.鉄筋挿入完了後、削孔長の確認のため余長を検測し、削孔長の確認をする。

参考:プレストネット工法施工(削孔)機械選定フロー

削孔方法 削孔径(mm)
標準 自穿孔
レッグドリル 42~50 42~52
クローラドリル 60
定置式ドリル
クレーン式ドリル
オートボルトセッター
ハンガードリル工法・SD工法
デュアルモードドリル -
ロータリー式ポーリングマシン 90
ロータリーパーカッションボーリングマシン(定置式・クローラ式)
ハンガードリル工法・SD工法

4 注入打設工(セメントミルク)

  1. 1.注入材の練り混ぜはグラウトミキサーで行うものとし、均一なグラウトが得られるまで練り混ぜ、注入完了まで穏やかに撹拌する。
  2. 2.注入は、ロックボルトに注入アダプターを取付、鋼棒内よりグラウトポンプを使用して先端より注入する。
  3. 3.注入完了後、追い注入して注入材が孔口から吐出するまで行う。
  4. 4.グラウト 1m当たりの配合は下記の通りとする。
セメント(早強) W/C レオビルド4000
1,230kg 50% 24.6リットル
セメント
JISR5210に規定する早強ボルトランドセメントを用いること。
練り混ぜに用いる水は、油・酸・塩類・有機物その他グラウト及びロックボルト材に悪影響を及ぼす物質を有害料含まないものを使用する。
混合剤
混合剤は流動性の増加・ブリージングの防止等の目的で使用する。

5 確認試験

  1. 1.グラウト材の圧縮強度が設計基準強度(24N/mm)に達したことを確認できた後に確認試験をする。
  2. 2.ロックボルトの試験は、ロックボルト材が定着地盤と一体になっているか、もしくは注入材の品質が確保されているかを確認するために実施する。
  3. 3.試験方法は、ロックボルトジャッキを使用して下記の手順で実施する。
  1. Ⅰ.ロックボルト材頭部の清掃
  2. Ⅱ.受圧板等部材のセット
  3. Ⅲ.ロックボルトジャッキのセット
  4. Ⅳ.確認試験の実施(全本数の3%又は、3本以上)
  5. Ⅴ.所定の設計荷重を超える荷重を載荷する。荷方法は東・中・西日本高速道路(株)の土工施工管理要領にもとづく。

6 プレストネット設置

受圧板プレート、鋼棒、鋼棒取付プレート、取付金具設置工

  1. 1.各設置されたロックボルトの間隔を検測し、使用する鋼棒のサイズ(主鋼棒・調整鋼棒の長さ)を予めチェックする。受圧板は、仮止めナット、仮止めクッシャーで地山に仮止めする。
  2. 2.各ロックボルトに受圧板(t=6)を設置する。設置時受圧板の不陸(凹凸5cm以上)があればモルタル等を詰め均等に圧力がかかるようにする。
  3. 3.鋼棒を受圧板の取付ピンに仮取付けする。
  4. 4.鋼棒(仮締め状態)設置後、受圧板のパイプ内にモルタルを充填し蓋プレート(φ300)を設置する。
  5. 5.蓋プレート上に皿バネ及び球面リングを設置し、頭部ナットを締め付けて、皿バネを緊張させ、先行荷重を与える。のち鋼棒を緊張・締付を行う。

7 先行荷重の載荷

  1. 1.確認試験箇所も含め、全本数をトルクレンチにより締付定着する。
  2. 2.写真は全本数の3%程度撮影する。
  3. 3.先行荷重の荷基準

 一般土砂 T=10KN 締まった土砂 T=20KN 軟岩・砂礫 T=30KN

8 連結鋼棒の緊張確認

  1. 1.連結鋼棒はゆるみを生じないように適度な緊張をターンバックルを回転させてかける。
  2. 2.連結鋼棒は凸部での折れ曲げについては地山に沿って密着させるようにして設置する。
  3. 3.連結鋼棒は凹部では直線形とし最短長となるように取り付ける。

施工フロー